
透明水彩で絵を描いてみたけど、なんか絵の具が混ざってしまって絵が綺麗にならないな〜素敵な水彩画はどうやって描かれているんだろう??って思ったことないですか?僕はよく思ってました。
水彩画にもいくつか塗り方があって、ただなんとなく塗り進めていってもあんまり上手に描けなかったするんですよね。
透明水彩で絵を描いてみたい、もしくは描いて見たけどイマイチ上手く描けない!という人に向けて透明水彩の基本的な塗り方を4つに分けて解説していきます。解説する塗り方は以下です。
それではいってみましょう。
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ウェットオンウェット
水分量多めに、水の上に絵の具を置いていく塗り方

ウェットオンウェット
1番基本的な塗り方が「ウェットオンウェット」です。水彩画といえばこういう感じだよねってイメージの塗り方ですね。水分量を多めにしてフワフワした感じで書いていく塗り方です。

「ウェットオンウェット」のみで塗るとフワフワした感じの絵になる

まず紙に水をひく

その上に絵の具を置いていく
まず筆で紙に綺麗な水を置きます。置いた水が乾かない内に、絵の具を置いて行きます。最初に水を置いておいたところに絵の具をのせるので絵の具が水の上で広がっていきます。
紙がカラカラに乾いている状態で絵の具を置いていくと、濃い部分と薄い部分ができて塗りにムラができてしまうので、水彩画はファーストウォッシュ(1番最初の塗り)をこの「ウェットオンウェット」で行うことが多いです。上の写真は分かりやすくするために多めに水を置いていますが、もっと少なくても大丈夫です。
ファーストウォッシュをウェットオンウェットで塗ったら、下で紹介する「重ね塗り」の方法を使ってセカンドウォッシュ(2回目の塗り)を塗っていく手順で絵を描き進めていきます。
重ね塗り
しっかりと乾かしてから次を塗る、色の層を重ねていく塗り方

重ね塗り
次は重ね塗りです。
重ね塗りは1回塗ったら自然乾燥やドライヤーなどでしっかりと乾かしてから、その上に重ねて絵の具を塗っていく塗り方です。
透明水彩は名前の通り「透明」なので、何回絵の具を重ねて塗っても下に塗った絵の具が透けて見えます。なので白い絵の具を後から塗っても白くなりません。透明水彩の最も特徴的な部分と言えそうですね。

絵の具の層を重ねて書いていくボタニカルアート
イメージとしては透明の色付きセロハンを何層も重ねていく感じですね。「フォトショップ」という画像処理ソフトを使ったことがある人は分かると思いますがレイヤーって機能ありますよね?あんな感じです。
繰り返しになりますがそれぞれの層を定着させるためにはドライヤーなどで乾かす必要があります。透明水彩は不透明水彩(ガッシュ)と比べて乾くのが遅いです。ファーストウォッシュ(最初の塗り)が乾かない内にセカンドウォッシュ(2回目の塗り)をしてしまうと絵の具同士が混ざって汚くなってしまいます。なのでしっかりと乾かしてから次のウォッシュ(塗り)を行います。
ドライブラシ
水分量を少なめに、細部を描くときに使う

ドライブラシ
上で紹介した「ウェットオンウェット」とは逆に、水分量を少なくして塗っていく方法です。
この塗り方は主に絵が完成に近く後半に使うことが多いです。大体は絵の描き始めはウェットオンウェットで描き進めて、最終段階で細部をドライブブラシ気味にして描いていくイメージですね。
例えばボタニカルアート(植物細密画)なんかを描くときは花や葉っぱの塗り部分はウェットオンウェットで塗り重ねて(※重ね塗りは下で解説しています)いって、アウトラインや葉脈の細かい部分なんかはドライブラシで描いていきます。
水彩は塗り重ねると絵の具を重ねた部分がどんどん濃くなっていくので、必然的に絵を書き進めていけば水分量が少なくって来てドライブラシ気味になってきます。
ハードエッジ
基本的には使わない、個性的な表現をしたい人の塗り方

ハードエッジ
ハードエッジは縁の部分に絵の具が溜まって輪郭線を作るような塗り方(表現)です。
この塗り方は写実表現をする場合はほぼ使わないといって良いと思います。基本的に縁に絵の具が溜まってしまう状態は絵を描く際はNGです。これは例えば絵本作家の人が動物や風景を幻想的もしくは個性的に表現するために使う場合が多いみたいです。
水分量を多めに溶いた絵の具を紙に塗って、しばらく放置します。そうすると絵の具が縁の部分に集まっていき、周りをぐるっと一周するような感じで輪郭線が描かれます。上の写真では乾いた筆で中央部分の絵の具を吸い取って薄くしています。
まとめ
と、いうわけで透明水彩の基本的な塗り方の解説でした。
まとめると、透明水彩で絵を描き始める時は
といった感じになると思います。よければご参考に、それでは〜