このサイトについて– アーツ&クラフツの精神を持って –

花を見て美しいと思う、人間の中にある自然な感覚を大切にしたい。

デザインの前身であるトラディショナルアートには、自然美への興味や敬意がこめられていました。それは自然が作り出す曲線や葉脈の形には、人の目に心地よいリズムやパターンがあったからだと思います。このサイトでは、トラディショナルアートの精神を再認識するために、日常の中にある植物や季節の移ろい、そこから生まれる装飾の美しさや文化に目を向けて発信を行っていきたいと思っています。

このサイトを作った理由

このサイトをなぜ作ったか、を明確に言語化するのはなかなか難しいのですが、一言で言うならサイト管理者が「自分は何を大切にしたいのかを知るため」に作成されたと言って良いと思います。ふだん仕事をしたり身の回りのことをしていると、いったい自分は何になりたくて、何のために日々を過ごしているのかよく分からなくなったりしますよね。

自分はもともと絵を描くことが好きでした。その延長でデザイナーという職を選び、普段は企業の販売促進デザイナーとして働いています。しかしデザインの仕事は(人にもよるかも知れませんが)、他のセクションと同様に、営利面に左右される側面を多分に持っており、本来絵を描くことが好きだったはずの自分を見失いそうになることがあります。

そこで商業主義の中に身を投じていても、自分の中の「核」みたいなものを見失わない。そのためにこのサイトを作りました。営利や数字に左右されない、もしこの世にお金というものが存在しなければ自分は今日何をしたいか、という軸を持ってこのサイトを運営していこうと思っています。

大切にしていること

このサイトが大切にしていることは、自然への興味を持つことと、文化を大切にするということです。

昔の人たちは自然現象の中に、何か人間以上の力を持った存在があると信じて崇拝していました。それが建築や写本へ「装飾」として反映されていたんだと思います。。それは現代においても必要なことで、自然の中の一部である人間は、植物を初めとする自然への興味を持つことが大切だと考えています。

植物は動物たちを動かしています。植物の歴史は動物よりもはるかに長く、彼らは生存戦略として動物や昆虫を動かすことを選び、その手段を発達させてきたのだと思います。鳥やミツバチが蜜を運び、リスたちが木の実を運ぶ。そして人間も、植物たちの意思によって稲を育て、畑を耕しています。

このような植物との共存は視覚表現においても同じことで、自然をよく観察しそれを自分の手で表現することが大事なんだと歳を重ねるごとに強く感じるようになりました。

誰に届いてほしいか

このサイトは、人の直感や感覚を大事にしている人に届いて欲しいと思っています。

そこまで大袈裟に自然を崇拝する心を持っていなければいけないということではないし、デザイナーやアーティストである必要はありません。散歩が好きな人、季節の移ろいを感じることが好きな人、絵を描くことが好きな人、またそれを見るのが好きな人、ただなんとなく、、でも。

また、このサイトはカリグラフィ(西洋習字)やボタニカルアート(医療用植物図版)、アプライドアート(アート・クラフト・デザインがまだ完全に分かれていなかった頃の視覚芸術)などの情報をまとめており、そういった文化に興味のある人にも見て欲しいと思います。

特に理屈などはいらないと思っており、ただなんとなくこういう雰囲気が好き、このサイトに書いてある内容に少しでも共感する心を持ってくれる人は誰でも歓迎です。

このサイトでの過ごし方

早すぎる消費社会の中で疲れたら、このサイトで一歩立ち止まって欲しい。

一見すると非効率な無駄や手間、失敗や遠回り、そういったものが静かに沈殿して「文化」は形成されていきます。このサイトはそういった文化をそっと置いておく、ちょっとした本棚のように使ってもらえるように運営していければと思っています。

季節の移ろいを感じることが好きだったり、絵を描くことが好きなタイプの人は、消費社会の中で少し疲れやすいのではないかと個人的に思っています。。そういった人たちが日常に疲れたらこの本棚から興味のある本を手に取ってパラパラとページをめくれば、少し気持ちが落ちつくかもしれません。ライブラリページに色々とまとめていく予定ですのでよかったらご覧ください。

サイト管理者について

自分はそもそも視覚表現のスキルを高めていきたいと思い、カリグラフィや絵の勉強を始めました。でもカリグラフィや植物画、近代デザインの奥深さを知るほどに、その根底にある思想や文化というものに目がいくようにもなりました。もちろんスキルは大事なのですが、スキルは正しく積み上げれば時間の経過とともに誰でも身につくものだと思います。

それよりも大事なのは、人がなぜそのように行動するのか、その根底にある思想だと最近では思っています。この思想がないと、たちまち商業主義の波に飲まれて自分の立ち位置を見失ってしまいます。

自分の思想とは、自然への興味と敬意を持つこと。そしてそこから派生した文化を学び微力ながら伝えていくことです。そうすればそこから様々なものが生まれていくのではないかと考えています。それを実行するためには膨大な時間を要するかもしれませんが、これから時間をかけて少しずつやっていこうと思っています。

詳しい経歴などについてはプロフィールページをご覧ください。